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「ハイパス=高音を切る」ではない — フィルター名の初見殺しを攻略する

「ハイパス=高音を切る」ではない — フィルター名の初見殺しを攻略する

EQに必ず付いている「ハイパスフィルター」。
名前だけ見て「ハイ(高音)をパス(カット)するのかな」と読むと、真逆です。\罠〜/
DTM用語の中でも屈指の初見殺しを、今日で無力化しましょう。

「パス」は「切る」ではなく「通す」

ハイパスフィルターは高い音を通して低音を削り、ローパスフィルターは低い音を通して高音を削ることを示す図

英語のpassは「通過させる」。
つまりハイパス=高い音を通すフィルター(低音を削る)、ローパス=低い音を通すフィルター(高音を削る)です。
フィルターの名前は「何を切るか」ではなく「何を通すか」で付いている——これさえ覚えれば二度と迷いません。
ややこしいことに、同じものを「切る側」で呼ぶ別名もあります。
ハイパス=ローカット、ローパス=ハイカット。
メーカーによって表記が違うだけで、中身は同じです。

ハイパス=ローカット、ローパス=ハイカットという呼び方の対応表

何に使うのか

  • ハイパス(ローカット) — ボーカルやギターの足元に溜まる不要な低域(空調のゴー音、マイクの振動)を掃除する定番。ミックスの土台整理はだいたいここから
  • ローパス(ハイカット) — シャリつく高域を丸める、遠くで鳴っている感じを演出する、リバーブの高域を削って上品にする、など

ちなみにボーカルへのハイパスは「とりあえず入れる」と紹介されがちですが、削りすぎると声の胴体まで痩せます。
どこまで削るかはまさに声質次第——昨日の記事で書いた「数値より判断」の典型例です。

ハイパスで掃除される要らない低音の例。空調のゴー音、マイクスタンドの振動、吹かれ。ただし削りすぎると声が痩せる

まとめ

  • フィルターの名前は「通す方」。ハイパス=低音を削る、ローパス=高音を削る
  • ローカット/ハイカットは同じものの別名
  • ハイパスは低域掃除の定番。ただし削り具合は声質次第