歌い方の一部を気にするとちょっと歌い方がよくなるかもしれないシリーズ、第二弾です。
前回の「アタックとリリース」で、リリースの処理は次回に回すと書きました。
今回がその実践編です。
フレーズの終わりをスパッときれいに切る。
その方法がエアリリースです。
まず方法からご紹介しましょう。
方法: 音を切る瞬間に、息を素早く少しだけ吸い戻す
ロングトーンなどで音を出しているときに、音を切る瞬間に素早く少しだけ息を吸い戻す。
これだけです。
声帯への息を「止める」のではなく、逆方向に「ヒュッ」と吸う。
吸った瞬間、声は物理的に止まります。
フェードアウトのように弱々しく消えていくのではなく、自分の決めたタイミングで音をブツっと切れるのがポイントです。
波形で見ると一目瞭然
まずはこれをした時の波形を見てみましょう。
これは意識をしなかった時のロングトーンの最後部分です。

そしてこれはエアリリースをしたロングトーンの最後です。

エアリリースをした時の方が、音が切れるのが早いことがわかります。
切れ際が明確になるとフレーズの輪郭がはっきりして、前回やった「縦の線」が音の終わりにも生まれます。
ハモリや伴奏と語尾のタイミングが揃うと、それだけで音源全体の完成度が一段上がって聞こえます。
練習のコツ
- まずは大げさに — 「ヒュッ」と吸う音が出るくらい思い切って吸って、感覚を掴む。慣れてきたら吸う量を減らして自然に
- 語尾の「決めどころ」を先に決める — サビ終わりなど、切りたい箇所を決めてそこだけ狙う
- 録音して波形の切れ際を見る — 上の図のようにスパッと切れていれば成功。耳で分からなくても目で分かるのがDTMの強み
乱用注意
もちろん乱用すればよいわけではありません。
全部の語尾をブツ切りにすると、今度は歌全体がせわしなく聞こえてしまいます。
基本はナチュラルに収めて、キメのところだけ吸い戻す。
「ここぞ」の一撃だから効くテクニックです。
まとめ
- エアリリース = 音を切る瞬間に、息を素早く少しだけ吸い戻すテクニック
- 切れ際が明確になり、音の終わりにも縦の線が生まれる
- 使いどころはキメの箇所だけ。録音して波形で確認しながら身につけよう