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同じkHzなのに別物 — サンプリングレートの48kHzとEQの5kHzの混同を解く

同じkHzなのに別物 — サンプリングレートの48kHzとEQの5kHzの混同を解く

「サンプリングレートは48kHz」「EQで5kHzを持ち上げる」。
同じkHzという単位なのに、この2つはまったくの別物だと聞いたら驚きますか。
ここを混同したままだと「48kHzで録ってるのに、なんでEQは20kHzまでしかないの?」のような迷子が発生します。実際、初心者がひそかに混乱しているポイントです。

数えている「回数」の対象が違う

サンプリングレートの48kHzは記録回数、EQの5kHzは音の高さ。同じ単位でも数えている対象が別物であることを示す図

Hz(ヘルツ)は「1秒あたりの回数」を表す単位。ここは共通です。
問題は何の回数か。

  • サンプリングレートの48kHz — 音を「記録する」回数。1秒間に48,000回、音の波を撮影している(倍速再生の記事で出てきたあれ)
  • EQの5kHz — 音そのものが「振動する」回数。1秒間に5,000回震える音=そのくらいの高さの音、という意味

カメラでたとえると、サンプリングレートは動画のフレームレート(撮影の細かさ)、EQの周波数は被写体が動く速さ。
同じ「回/秒」でも、カメラ側の話と被写体側の話——それくらい別のレイヤーです。

サンプリングレートはカメラのフレームレート、EQの周波数は被写体が動く速さというたとえの図

2つが出会う場所

ちなみにこの2つ、無関係ではなく一点だけ深い関係があります。
理論上、サンプリングレートの半分の高さまでの音しか記録できないのです(48kHzなら約24kHzまで)。
44.1kHzや48kHzという中途半端な数字が選ばれたのは、人間の可聴上限(約20kHz)を余裕を持ってカバーする半分の値、という設計だから。
44.1k vs 48kの記事で「どちらも音質は十分」と書いた根拠が、実はここにあります。

サンプリングレートの半分までの高さしか記録できないルールの図。48kHzなら約24kHzまで

初心者がやりがちなミス

  • 「48kHzで録ったのにEQは20kHzまでしかない」と悩む — 別レイヤーの話。記録の細かさと音の高さは違う
  • EQの数値をサンプリングレートに合わせようとする — 無関係。EQは音そのものの高さを触っている
  • ハイレゾなら可聴域外も聞こえると期待する — 記録はできても、人間の耳の上限は変わらない

まとめ

  • サンプリングレートのkHz=記録の回数、EQのkHz=音の振動の回数
  • フレームレートと被写体の速さくらい、別のレイヤーの話
  • ただし「レートの半分までしか記録できない」という一点で繋がっている