Technology and music life
 
コンピュータの種類と構成

コンピュータの種類と構成

今回はIT基礎知識として「コンピュータの種類と構成」について解説します。
これを知っておくと、今後のPCの調子が悪い時などにイメージがしやすくなりますので、ぜひ聞いておいてください。

■コンピュータの種類
コンピュータには用途や役割に合わせて様々な種類があり、サーバやパソコンもその一つです。

 □サーバ
サーバといわれるものにな色々な種類がありますが、その中でも皆さんに馴染みがあるのは、webサーバやメールサーバなどがあります。
Webサーバはwebページをインターネット上に公開するサーバで、メールサーバはメールのやり取りをする時に使用するサーバです。
サーバというと箪笥のような大きな筺体がイメージしやすいですが、実際にはその中で動いている
サーバソフトウェア(アプリケーション)によって何のサーバになるのか決まります。
箪笥のような筐体の中にあるのは必要な機能以外を省いて物理的に管理しやすくしたパソコンです。
具体的には、サーバには音楽を再生する機能もwordやExcelもいらない代わりに、処理速度が早かったり大きい容量の記憶媒体や複数のネットワークに同時に接続する機能が必要になるサーバもあるので、そういった機能を持たせたコンピューターが入っています。
したがって、必要な機能を満たしてサーバソフトウェアが動けば、一見市販されている通常のノートパソコンがサーバの役割を果たしている場合もあります。

 □パソコン
皆さんがよく使うパソコンは、もともとの歴史をたどるとサーバを操作する”端末”として動作していました。
それがある程度のことは単体できるようになって独立し、サーバがなくても個人的に動作することができるため、個人的なコンピュータ→パーソナルコンピュータと呼ばれるようになりました。(諸説あり)
現代の市販されているパソコンは、最初から何でもできるように、ほとんどの機能を網羅した構成をしています。

コンピュータの構成
ここではパソコンの物理的な構成について解説します。

 □電源ユニット
他がすべてそろっていても電気がなくては動きません。
電源ユニットは家庭用の100V電源を変圧・分岐して各パーツに電気を送ります。
パーツを増やしたり処理速度が速いパーツにすると、その分消費電力が増えるため、電気の容量がたりなくなる場合があります。
その場合、もっと容量の大きい電源ユニットに交換するなどの手段が求められます。

 □CPU
コンピュータの頭脳といわれており、ここで計算や処理を行います。
性能の良さは周波数(クロック数)で表記されます。
用途によって発熱しにくいタイプや省電力タイプ、ほぼ同じ機能を持った低価格版などのCPUもあります。

 □メモリ
RAMとも呼ばれます。
HDDやSSDにいちいちアクセスして動作していては動作速度に限界があるため、アクセスが早く一時的にデータを広げておく領域としてメモリが存在します。
現代ではほとんどの場合、大きさとしては数GB程度です。
この領域に記録されたものは、電源が入っている間だけ記録でき、電気が無くなると消える性質があります。

 □HDD&SSD
データの保管場所となるパーツです。
この領域が大きいと、その分沢山のデータをためておけます。
少ないPCでは50GBに満たない場合もありますが、ほとんどの場合数百GBから大きいと数TBまで存在します。

 □光学ドライブ
CDやDVD、ブルーレイなどの光学ディスクを読んだり書いたりするためのパーツです。
一台でDVDの複数の規格に対して読み書きができるドライブもありますが、そのような一台で複数の機能を持ったドライブはDVDマルチドライブなどと呼ばれます。
ここにCDの読み書きもできる機能がつくと、スーパーマルチドライブと呼ばれます。

 □グラフィックボード
モニタなどに出力する映像を構成するパーツです。
ほとんどの場合CPUやマザーボードがその機能を担っているため、別にして考える必要はありませんが、CGで作られたゲームや動画編集など、CPUだけでは難しいことをする場合、別途このパーツを用意します。
描画の作業領域として、通常はメモリの一部分をビデオメモリとしてあらかじめ確保されますが、このパーツを組み込むと、このパーツ自体にビデオメモリという領域が組み込まれているため、メモリの一部を確保されずに済み、動画用のチップが組み込まれているので、よりキレイな動画やゲームのカクカクした動きを無くすこともできます。

 □NIC
LANケーブルの差し込み口となるパーツです。
マザーボードと一体となっていることが多いですが、複数のネットワークに所属するために
複数のLAN差し込み口が必要になる場合などに、このパーツを追加して使用します。

 □マザーボード
CPUやメモリ、グラフィックボードやNICなどのパーツ類やHDDや光学ドライブなどパーツを接続しデータや信号などをそれぞれ仲介する役割のあるパーツです。
ほとんどすべてのパーツがこのパーツを経由して構成されるため、母体という意味のマザーボードと呼ばれます。

 □インターフェース(キーボード&マウス)
ここでは入力装置のことを指します。
インターフェースには”仲介役”や”接点”という意味もありますが、人とコンピュータを仲介する役割があります。

 □モニタ
そのままですが画面のことです。
PC用の規格としてD-SubやDVIなどの規格があり、そのコネクタがない画面とは接続ができませんでしたが、
最近になってHDMIで出力できるようになったり、TVに外部入力としてPC用の規格のものがついたりしてきています。

 □スピーカー
音声を聞く場合はこのパーツが必要になります。
一般的なイヤホンジャックで接続する方法と、USBで接続するものがあります。

コンピュータの主なパーツをそれぞれ書斎にあてはめて例えると、HDDは本棚、メモリは作業机、CPUは人に例えられます。
本棚からいちいち取り出して仕舞ってを繰り返すよりは、作業机に広げておいたほうが見やすく調べやすいです。
ですが、作業机の広さには限りがあります。
どれだけ記憶領域である本棚が図書館レベルの広さがあっても、作業机がちゃぶ台では作業するには限界があります。
また、最近のCPUではデュアルコアやクアッドコア、ヘキサコアにオクタコアなど、作業する人が複数人いる場合もありますが、増えたらそれを生かせるだけの作業机が必要になります。

サーバの構成もほとんど同じですが、たとえば音楽を聴くためのスピーカーやゲームをするためのビデオボードなど、サーバに必要のないパーツについては、ついていません。
そのかわり複数のネットワークからアクセスされる場合や冗長化の観点からNICがいくつかあるサーバは存在します。

今回は結構ボリュームのある内容となりましたが、わからなくなったらこのBlogを見直したり、デスクトップPCの横のふたを開けて、自分で見てみるのもよいと思います。